建築の基礎知識として、構想から完成までのプロセスを江角建築事務所問診から解説していきます。
パート1は、「これから家を建てる人の為にお願いと注意事項」です。
構想から完成までのプロセス-江角建築事務所問診 目次
- これから家を建てる人の為にお願いと注意事項
増改築の場合のデータ
施主側からのリクエスト(始めにはっきり伝える事)
どんな部屋が必要ですか - 平面決定後の検討事項
- 概算工事予算
- 工事工程のめやす
- 最後に
- 関連-家造りの基礎知識
・土地探し
・建築時期
・敷地造成工事
・アドバイス
これから家を建てる人の為に ~お願いと注意事項~
- リクエストは、全て最初にしてください。基本的に何でもどんなことでもできます。
ただし、予算との相談となります。出来るだけ最初にたくさんのリクエスト(要求)を出すことが早く良いものを造って いくコツです。後から後からおもいつきの発言をしていたのでは、いい家は出来ません。 - 将来の増改築等の可能性(5年後、10年後、15、20‥‥を想定)を考えておいてください。子供は大きくなるし、自分や親は歳をとっていきます。
- 一部屋ごとの付けたい設備や機能、仕上げについてのリクエスト。全部まとめて概算予算を出してから出発となります。
~増改築の場合のデータ~
- 建物母屋 昭和、平成 年頃建築 年頃増築、改築
離れ 昭和、平成 年頃建築 年頃増築、改築
大きな修繕歴や、浸水、罹災歴の確認とその処置の確認
既存部分の図面や建築時の写真、資料等の提示 - 家族 お爺さん( 才) お婆さん( 才)
お父さん( 才) お母さん( 才)
本 人( 才) 奥 さん( 才)
第一子( 才) 第二子( 才) 第三子( 才)
その他( 才) 今後予定 人
~施主側からのリクエスト~(始めにはっきり伝える事)
- 計画の最終決定は、工事予算確認後等お金に関わる部分は、最初にきちんと決めておくこと。
- 資金計画で、住宅金融公庫や年金、銀行、共済等どれを利用するか事前に決めておく事。(住宅金融公庫等は設計の基準があり、図面が変わってくる)
- 補助金申請をする(合併処理浄化槽、バリアフリー、省エネルギー製品等対象となる物、工事など)場合は、事前にその旨を伝えておくこと。
- 台所やお風呂、便所、家事室等は女性側の意見を優先するといいでしょう。
- 和風、洋風、和洋折衷、数寄屋風等外観の検討と内部の検討。
- 電化住宅などもありますが、冷暖房の方式や燃料、燃焼方式の決定。(既存の電気、ガス製品、空調機器等の再利用等も考慮して、あまり古いものだと割高になる場合もあります)
- 全てを建設会社にまかせず、建材店等から直接購入の方法もあります。
- 什器、備品で再利用するもののリストを作成。縦、横、奥行、電源等。
- それぞれの部屋で必要となるもの、置きたいもの、造り付け家具等のリスト。
- 手摺り、ホームエレベーター等将来設備の予定、計画もしておきましょう。
- もし予算がぎりぎりなら、今すべき工事と後からでも出来ること、後の方がよい事に分け、一番いい形で将来工事に回しましょう。
子供室等は、ドアを2つ付けておいて後から間仕切ったり、後で間仕切りをとったりも出来ます。照明やスイッチ、空調などに気を付ければうまくいくでしょう。
手摺りなどもそうです。補強の下地が入っていれば、後から付けることは簡単です。
~どんな部屋が必要ですか~
■ 具体的な室名をあげ、広さや必要階とヵ所(たとえば、トイレは1階のみか2階にもいるのか)、機能や備品等を書き出してみましょう。
難しく考えず、思いつくまま書き出して後から検討を加えてください。
ポイントは、今でなく将来のビジョンや取り替え、修繕まで考えておくことです。
室名 | 階 | 面積 | 条件 |
---|---|---|---|
玄関 | 1 | 4~6平米 | ポーチタイル張り ポスト 下足入など |
ホール | 1 | 3~4平米 | フローリング(桧無垢板等) |
廊下通路 | 1 | 10~11平米 | フローリング カウンター付 |
便所 | 1 | 1~2平米 | ビデ付き洋式 手洗い 化粧だな付き |
L.D.K | 1 | 22~28平米 | 洋室、フローリング、システムキッチン、出窓、 換気扇、ペアガラスなど |
※ 部屋ごとに検討してみてください。 |